「第61回全日本スキー技術選手権大会」レポート(その2)

 公式練習日(3月6日) 

朝からよく晴れて公式練習日和となる。公式練習は5ブロック(北海道・学連、東北・近畿、甲信越、北関東・南関東、西日本・東海北陸)に分かれて同時進行。北関東ブロックはジャイアント→エリート(不整地)→タイガー→ダイナミック(整地)→ダイナミック(不整地)という順番にコートを変えて練習することになる。 

原選手

ジャイアントコースはゲレンデに向かって左側の斜面となり、斜面から遊園地が良く見えるコースである。まるで遊園地に飛び込んで行くかのようなコースレイアウトだ。筆者の感覚では意外と滑り辛い印象を持っていたが、この日は雪質もよく大変滑り易そうなコートに仕上がっており、どの選手も積極的に滑りこんでいた。 

  伊藤選手

黒澤選手

エリートコースのスキーヤーズライト(下手)の不整地は一見滑り易そうに見える。選手が多数滑り込むと結構掘れてきて、それでいて下地が硬いので意外と難しいコブ斜面である。

最初は探りつつ滑るも徐々に身体も動くようになり、ギアを少しずつ上げていく。

荻津選手

タイガーコースは最大斜度29°平均斜度27.1°と大変難易度の高い斜面となる。決勝種目以降で使用されるバーンであることからも難易度の高さが受け取れる。このハードなバーンに負けまいと選手達もギアをまた一段上げてこの斜面に挑む。少しずつ目と身体が慣れていき、明日に向けて滑りが洗練されてくるのが見て取れる。

 

大場選手

ダイナミックコースは出だしがやや平坦でスピードが乗りにくい斜面なので、助走の取り方もポイントとなってくる。斜面にややうねりは見受けられるものの、全体としては非常に滑り易いバーンではないかと思われる。ストックが鳴る程に漕いでスタートし、落ち込みになったところから鋭いターンを刻み込んで行く。どの選手もこの日一番の滑りをしていたのではないだろうか。 

ダイナミックコースのスキーヤーズレフト(上手)の不整地はエリートコースの不整地よりは斜度は緩いものの、ベースが硬目で距離が長いので途中で集中力を切らさないこともカギになるものと思われる。特に後半は日頃の成果が試されるのではないだろうか。 

高田選手

寺門選手

(つづく)